あまり気にしない。

『永遠の命なんてないのだから、死ぬ覚悟を決めて周囲に話しておかないと不本意な死に方になるよ』 敬老の日とは、老いを見つめ、死を見つめ、生を見つめる日なのも知れない。

私が高校生だった時の話。 私が通っていた高校は朝が早く、時々、この記事の被害者と同じ全盲の女生徒も同じ駅、同じ電車を利用していた。 普段は、あまり気にしない。
時々、女生徒の母親らしき人が彼女を駅の前で下す風景を見ているが何の感情も湧かなかった。
「大変だな」とも思わないし、「特別扱い」とも思わない。 ある日。 いつものように電車を待っていると、足に強烈な痛みが走った。 慌ててみると足に白い杖先が押し付けられている。 私が「痛いからやめて」と言って離れようにも全盲の彼女は訳も分からないように押し付けてくる。 何かが切れた。 「いてぇって言っているんだろうが!!いい加減にしろや!!」 その時、ようやく彼女も気が付いたらしい。 小声で何か言っている。 「……………」 どうも、聞こえない。